高齢者の肺炎は要注意!その症状と効果的な治療法とは?
癌・心筋梗塞などの疾患に比べ、「肺炎」という病気にはそれほど恐ろしい
印象を持っていない方が多いのではないでしょうか?
しかし実は肺炎は日本人の死因の第四位に挙げられ、その死亡者の95%が
65歳以上の高齢者となっています。
つまり高齢者がかかった場合、死に至る可能性のある病気と言えるでしょう。
そこで今回は高齢者がかかり易い肺炎と、その予防法についてご紹介いたします。
肺炎の原因とは?
肺炎とは、さまざまな病原菌の感染によって肺に炎症が起こった状態のことをいいます。
体力が落ちているときや免疫力の弱る高齢者がかかりやすいといわれます。
肺炎の原因としては肺炎球菌や黄色ブドウ球菌、緑膿菌などの
細菌による細菌性肺炎のほか、マイコプラズマ、クラミジアなど
の細菌以外の病原体による非定型肺炎があります。
肺炎は、これらの病原体の感染によって単独でも発症しますが、
風邪やインフルエンザと併発するケースもよく見られます。
また高齢者特有の肺炎としては誤嚥性肺炎が挙げられます。
これは食事をするとき、食道に入るべき食物や唾液が誤って器官に入ってしまい、
そこに混じっていた細菌までもが肺に到達した結果、炎症を起こしたものです。
出典元:http://challenge55.com/copd/category4/entry19.html
高齢者の肺炎の症状
肺炎の典型的な症状としては、高熱・咳・痰・息切れ・胸の痛みなどがあげられます。
しかし高齢者が肺炎にかかった場合、顕著な症状が出にくいことが多く、
発見が遅れてしまい重症化するケースがあります。
それまではたいした症状は見られなかったのに、突如重症化することがある
というのも高齢者の肺炎の恐ろしいところです。
風邪のような症状、あるいはいつもより呼吸が速い・息苦しい・食欲がない
などの状態が続く場合は肺炎の可能性を疑い、すぐに受診することが大切です。
高齢者の肺炎 治療方法
肺炎が疑われた場合、問診や聴診と同時に胸部X線検査と血液検査によって
肺炎の診断を行います。
また肺炎であった場合、病原菌の特定と重症度の判定も行います。
軽度、もしくは中度で脱水症状がみられない場合は外来で抗菌薬による治療となります。
薬剤の選択は肺炎を起こした病原菌によって選択されますが、特定までは
時間がかかるため、まずは推定病原菌に対する投与を行い、
病原菌が特定されれば必要に応じて薬剤を変更して投与を続けることとなります。
細菌性肺炎で軽~中度のものであれば抗菌薬の投与は3~7日間で終わりますが、
非定型肺炎や重症化してしまったものでは必要に応じて継続投与を行います。
脱水症状がみられる場合や重症化したもの、また基礎疾患を持っているとき
には入院による治療が必要になることもあります。
また誤嚥性肺炎は内服薬が効きにくく、入院して点滴治療が必要となるケースもあります。
【関連記事】<高齢者の肺炎>治療中の食事おすすめレシピとは?食欲がないときでもこれならOK!
高齢者の肺炎 予防方法
出典元:http://health.goo.ne.jp/column/healthy/h003/0155.html
高齢者が肺炎を起こしやすい原因の一つとしては免疫力・体力の低下があります。
規則正しい生活をする・栄養バランスのとれた食事をとる・帰宅時の
うがい手洗いを徹底するなど、病気を予防するためのごく基本的なことが大切になります。
喫煙は免疫力を低下させ、肺の組織を傷つけるため肺炎のリスクが一層高まります。
誤嚥性肺炎を防ぐには食べ物を食べやすい大きさに切る、柔らかく煮るなどし、
食べる時には正しい姿勢でゆっくり食べるようにしましょう。
また咥内の雑菌を増やさないため、うがいや歯磨きをこまめにする・歯磨きの
後に歯ブラシで軽く舌をかき出すことも効果的です。
高齢者がかかる細菌性肺炎の約半分をしめる肺炎球菌に効果のある肺炎球菌
ワクチンの接種をすることも重要です。
【関連記事】高齢者肺炎球菌ワクチンの効果と値段は?副作用は大丈夫?
高齢者は普段からのかかりつけ医を持っている方がほとんどだと思います。
肺炎に限らず、どの病気にも共通して言えることですが、病気は全て
早期発見・早期治療が何より大事なポイントとなりますから、
体調が普段と違うと思ったら、いつものお薬をもらいにいったついでにでも、
お医者様に積極的に相談しましょう。
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