秋田の「梵天祭り(ぼんでんまつり)」とは?由来や見どころを知ってお祭りをもっと楽しもう!

秋田県秋田市には、梵天を太平山三吉神社に奉納する

『三吉梵天祭』という行事があります。

 

五穀豊穣や家内安全、産業発展などを祈願し、梵天を奉納する

『村梵天』を始め、現在では商売繁昌、安全祈願の法人・団体の梵天や、

子供の健やかな成長を祈る子供会の『子供梵天』など、

様々な団体が梵天を奉納しています。

 

それらの団体が威勢良く先陣を競い、

境内で激しくぶつかり合いながら奉納するその様子が大きな特徴であり、

通称『喧嘩梵天』とも呼ばれています。

 

観客も一体となって賑わう、秋田の冬の風物詩『梵天祭』について、

これからお話していこうと思います。

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出典:www.tohokukanko.jp

 

『梵天』とは?

 

梵天とは祭具(祭りの儀式に使う道具)の一つで、

神様が地上に降りるための依代として祀られています。

 

その形は竹籠に色彩豊かな布や錦で飾り付けたものが一般的で、

ほうづき(頭の部分)、鉢巻、本体、中心の棒から成り、御幣、

三角守り、飾りが取り付けられています。

 

『梵天祭』の時期

 

梵天祭は毎年1月17日、午前10時30分から正午の間に行われます。

 

梵天の呼び名の由来とは?

 

梵天(ぼんてん)という言葉の語源は、

古語の『ほで(秀でる)』が由来とされています。

 

『ほで』が訛り、『ぼんで』『ぼんでん』と変化したと考えられており、

『梵天』という字が当てられたのは後世の修験者によるものと思われます。

 

ちなみに、耳かき棒に付いている白い綿の事も梵天と言います。

言われてみれば、何となく形が似ていますね。

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出典:road.jp

 

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出典:hands.net

 

梵天祭の言い伝え・ご利益

 

修験道における『梵天』のは、

天地を創造し万物を成育する徳を持つ神とされています。

 

そして梵天奉納は年の始めに『五穀の豊穣』と様々な『産業の発展』、

加えて『家内安全』を祈るものです。

 

更に現在では『商売繁盛』『社運隆昌』などの企業梵天、

『目標達成』『学業成就』祈願の福祉施設や学校などの梵天など、

梵天奉納に込める願いと祈りは人それぞれです。

 

これだけ願いが多いと、神様も大変ですね(笑)

 

梵天祭のやり方

 

梵天祭りのやり方は、昔も今も変わりません。

まずは肝心の『梵天』を前年の内に作成し、完成したらお神酒などを備え、

各々の願いを込めて入魂の儀式を行います。

 

その後、祭り当日まで清らかな場所に祀っておきます。

当日は地元を一巡した後、村札(団体名を書いた札)を

かざして道祓いをしながら、徒党を組んで神社を目指します。

 

神社に近づくにつれ、各団体が揃い、大きな押し合いとなっていきます。

また、神社境内で先陣争いはまさに

『喧嘩梵天』の名に相応しく、他団体の梵天を妨害する奉納者も現れます。

 

更には梵天についている三角のお守り『三角守』を手に入れてご利益を得ようと、

観客までが揉み合いに参加し、その争いは激しさを増していきます。

 

【動画】秋田市太平山三吉神社・梵天祭

YouTube Preview Image

出典:youtube

 

そうして奉納された梵天は、奥宮が鎮座する

霊峰太平山を仰ぐ神社境内東側に奉奠され、梵天祭は終了となります。

 

他の地方から行っても見物や参加はできる?

 

他の地方から見物に来る方は大勢いますし、当日は屋台も数多く出店します。

実際に梵天を担いで参加するには地元の団体やグループに

加わる他無いかと思われますが、

 

梵天に付いている『三角守』を巡って観客も

揉みあいに加わる事が出来ますから、退屈するような事はまずありません。

 

ただし、熱くなりすぎて毎年少なからず負傷者が出ていますから、

怪我には注意して下さい。

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